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2020年12月19日 05時00分 (12月19日 09時23分更新) 会員限定
三重県生まれの記者の父(71)は、子どものころ、丸くて小さな「マコロン」というお菓子を食べていたという。フランスの焼き菓子「マカロン」の間違いでは? そう思って調べると、名古屋には「元祖」を名乗り、マコロンを作っている会社があった。
九二四年創業、百年近い歴史を持つ名古屋市西区の「マコロン製菓」。マコロンを生み出したのは、社長の本田輝宜(てるたか)さん(70)の父親だ。ヒントになったのは、やはりフランスのマカロンという。昔のマカロンは、今のようにピンクや黄色といったカラフルな色合いでなく、アーモンドを使った茶色いシンプルなお菓子だった。何かのきっかけで存在を知った本田さんの父親は、アーモンドの代わりに、手に入りやすい落花生を使って似たようなお菓子が作れないかと考えた。
コロンとした形からその名が付いたマコロンは、東海地方を中心に次第に知られるように。三河湾に浮かぶ愛知県西尾市の佐久島出身の本田さんの妻幸江さん(70)は「嫁ぐずっと前から食べていた」とほほ笑む。当時は高級菓子だったという。「ばら売りで買った八個を遠足に持っていき、大切に食べた...
※以下有料会員限定です。 last-modified: 2021-05-29 14:01:26