https://news.yahoo.co.jp/articles/3390fb6ad2e54ea66e0a88f2a97f29c19f022616
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5/30(日) 6:08配信
そんなパウンド氏の立場が、メディアの格好の “餌食” になっている。
「メディアは、ほかのIOC委員にはアクセスできませんが、パウンドさんは進んで取材に応じます。そこで質問をうまく変えて誘導していけば、彼も興奮して過激な言葉を使うわけです。その一端が、『アルマゲドンが起きないかぎり東京五輪はできる』という発言です。
内容自体は、正論です。オリンピック憲章上、オリンピックはIOCが持っているもので、誰もそれを侵すことができない。IOCがやるかやらないか言わないかぎり、何も始まらない。だから彼の主張はIOCとしては当然だし、それで『週刊文春』には『菅首相がやらないと言ってもそれは関係ない』と答えてますが、たしかに菅首相がそんな発言をしたら、スポーツの世界に政治が入ってくるわけで無茶苦茶になるわけです。
それを今回のように、東京五輪開催の是非が議論されているタイミングで意図的に打ち出せば、オリンピック憲章を知らない日本の人たちは『何言っているんだ?』となるわけです。そういうメディアの戦略に、パウンド氏は利用されてしまっているんですよ」
パウンド氏の一連のメディア発言について、春日氏には独自の洞察がある。
「IOC委員は、自分がやっていた競技の特性が出るといわれていまして……パウンドさんは競泳ですから、前に向かってまっすぐ進むしかできないんです。そのおかげでオリンピックのマーケティングにおいてはガンガン進めましたが、質問を受けたら周囲を見ず、空気も読まずに、まっすぐ答えてしまうわけです。
コロナ禍の最初のころは、オリンピックが中止になるかどうかで、メディアは彼を利用していました。ネガティブキャンペーンにうまく利用されていて、IOC寄りにもIOC批判にもなる。
たとえば当初、パウンドさんは、『IOCでは延期はありえない。中止しかない』と言っていました。これを悪くとらえたら、オリンピック批判になるわけです。
『文春』だけではなく、イギリスのBBCや『ガーディアン』、アメリカの『ニューヨーク・タイムズ』『ワシントン・ポスト』と世界中のメディアが彼を利用して、東京五輪開催批判をおこなうのは、すごく嫌ですね。パウンドさんに『余計なことを言うな』とは思いませんが、メディアには『余計なことを質問するな』と思います。
5月28日放送の『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)に出演させていただいたのですが、田原総一朗さんも人の話を聞きませんし、自分の言いたいことばかりおっしゃるじゃないですか。そして、それが『朝生』の売りになっている。だからパウンドさんは、日本でいえば田原さんのようだと感じます。田原さんには、怒られてしまいそうですが(笑)」
スクランブル化まだ? 05/30 8:02 last-modified: 2021-05-30 17:08:55