【4Gamer.net】エースコンバット7の“攻めた”要素はなぜ生まれたのか。河野一聡氏&下元 学氏に開発の裏側を聞いた【バンダイナムコ】
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2019/03/16 00:00 
https://www.4gamer.net/games/369/G036985/20190304062/  ◆メーカー公式 https://ace7.acecombat.jp/ >>2-30 ◆「エースコンバット7」の“攻めた”要素はなぜ生まれたのか。河野一聡氏&下元 学氏に開発の裏側を聞いた 編集部:早苗月 ハンバーグ食べ男 ・2019年1月17日のPS4/Xbox One版発売,2月1日のPC版発売から,2月7日にはシーズンパスのティザートレイラーも公開され, ファンの間では今後への期待がさらに高まっている「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン」(以下,ACE7)。  筆者としても大絶賛なものの,本作で果たされた“空の革新”に関しては賛否両論の意見を多く目にするうえ, 筆者自身も「評価が難しいタイトル」ではあると捉えている。本作は“攻めた”設計思想で作られており, 言うなれば「エースコンバットのビッグウェーブ」的なタイトルなのだ。  サーフィンはビッグウェーブなほど面白いが,誰もがビッグウェーブに乗れるわけではない。  本作の評価は,このビッグウェーブに乗れたか乗れなかったかで二分されており,「中庸的かつ客観的な視点」が持ちにくく, レビューすることが難しい。ということで,エースコンバットシリーズのブランドディレクターである河野一聡氏と, 「ACE7」のプロデューサーを務める下元 学氏に,制作の裏側などを聞いてみた。  なお,「ACE7」のネタバレにはならないように直接的な表現は避けているが, 今回のインタビューの主旨としてゲームプレイやストーリーの展開に言及している。その点はご理解いただきたい。 4Gamer: 本日はよろしくお願いします。 今回,詳しく掘り下げたいのは賛否両論な部分なのですが,まずはストレートに“攻めた”部分として,  「空の美しさ」について聞かせてください。今回の「空の美しさ」は,個人的には絵画の中を飛んでいるかのような気分になったほどでしたが,  あの情景はどのように作られたのでしょうか。 下元 学氏(以下,下元氏): 今回,あの世界を実際の惑星として捉えて,緯度経度を設定しました。  それをもとに「この季節だと太陽の向きや高さはここ」……と割り出して,空気の設定を含めた物理演算を行うと,  あの“空の表情”になるんです。逆に,今までのタイトルでは望む色をパレットから持ってきて落とし込めたんですけど,今回は調整が困難でした。 河野一聡氏(以下,河野氏): 例えば「空を赤くしたい」と思っても,どのように太陽の位置や空気による光の拡散率を設定すればいいのか,  探らなければいけなかったんです。意図した色を出すのが難しいので,エースコンバットの開発で恒例の「空を作る日」が,  今回は無いと思っていたんですが……。 下元氏: あったんです(笑)。 ・「ACE7」の空。イギリスのSimul Softwareが開発したUnreal Engine 4向けプラグイン「trueSKY」を利用している 4Gamer: 「空を作る日」というのは,具体的にはどのようなことをされるのでしょう。 河野氏: アートディレクターである菅野昌人の横に僕がついて,空の色を一日中調整します。 下元氏: 当人は「今回は無いだろう」と思っていたそうなんですけれども,僕が「空を作る日」を設けました。  その一日は,開発スタッフ達が遠巻きにしているんですよ(笑)。2人とも独自の感性を持っていますから,そこに巻き込まれると大変なことになるわけです。  僕も2人から離れたところで作業をしていたんですけど呼び出されて。嫌な予感を覚えつつ行ったら,画面に2つの空が映し出されていて。  そして河野に「こっちが俺の空で,そっちが菅野の空だけど,どっちを取る?」と聞かれて……  普通,どっちが誰のものかって先に言わないですよね(笑)。 河野氏: 上司を取るか,仲間を取るか(笑)。 下元氏: 他のスタッフは「また始まったよ……(笑)」みたいな感じで遠くから眺めていて,僕にとっては地獄の一日でした。  そういえば,あのときもいろいろ話しましたが,何を基準にして色の提案をしていたんですか? 河野氏:  「空の色に感動する」まで。だから意見が割れると,下元を呼んで「お前はどっちが感動する?」って聞くんだ。 4Gamer: 詳細は失念してしまいましたが,何かの記事でも“鳥肌が立つまで”だったか,  「感動するまで作り込む」といった旨を河野さんが述べられているのを拝見しました。
last-modified: 2021-05-08 21:09:37