競馬界最大のタブー「殺処分」 千葉県の馬事学院が引退馬受け皿づくりに取り組む
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殺処分は「人間の都合」 再訓練で引退馬を救え
5/11(火) 14:48
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朝日新聞デジタル
引退後の競走馬を受け入れ、学生の訓練に使う馬事学院。手綱を持つのが野口佳槻代表=2021年4月9日午後3時56分、八街市の馬事学院
 引退後に殺処分される競走馬を救おうと、埼玉県の馬主と千葉県八街市の馬事専門校が受け皿づくりを始めた。インターネット上で資金・寄付を募るクラウドファンディングで費用を賄い、同校で乗馬用に再訓練する。「業界のタブー」である殺処分について、論議につなげる狙いもある。
 引退馬の救済を訴えているのは、埼玉県在住の林由真さん(38)。きっかけは所有する愛馬の事故だ。2019年2月のレースで右足靱帯(じんたい)を断裂し、競馬場側から「このままでは苦しませるだけ」と殺処分を迫られた。
 運搬車の扉を懸命に蹴る姿を見て「助けたい」という思いが高まった林さんは、携帯電話に登録のある競馬関係者に片っ端から連絡。唯一受け入れに前向きだったのが、知人がSNSでつながりのあった馬事学院(八街市)の野口佳槻代表(45)だった。
 同校は厩務(きゅうむ)員など馬に関わる人材の育成機関。実習などで引退馬を活用してきた実績があった。学生らの約2年間の世話で、愛馬は再び走れるようになり、同校で余生を送る。「人間のエゴでその場の処分は逃れても結局は安楽死になるのでは、という思いはあった。それでも、救ってほしいという思いに心を打たれた」(野口さん)
 林さんは高校時代に親戚と訪れた競馬場の熱気に引き込まれ、馬主になることが目標になった。学生時代からの貯金をはたいて5年前に念願の馬主になった。ただ、自分の馬の事故まで引退後の馬の行方を真剣に考えたことはなかった。
 事故後、馬主仲間の仲介で、九州にある引退馬を肥育・出荷する施設を訪れ、言葉を失った。「こんなに人間の都合で処理されている馬がいるとは思わなかった」。すぐに引退馬の受け入れ先を見つける活動を始め、各地の競馬場で知り合った人たちの協力で10頭以上を殺処分から救った。
 昨秋には、野口さんと引退馬の保護の仕組みを立ち上げることを決めた。肥育施設に送られた馬を買い取り、馬事学院で乗馬クラブ向けに再訓練。同校は学生の訓練にも使うことで経費のうち、人件費などは負担する。訓練後の売却予定額との差額をクラウドファンディング(CF)で集める資金でまかなう。
 今回、CFの目標額は1230万円。輸送費用などの経費を入れると救えるのは12頭ほどだが、林さんは「この取り組みをきっかけに引退馬の現状が知られることで、支援の輪が広がると信じている」と話す。CFは専用ホームページ(「引退馬支援.com」で検索)で5月28日まで募っている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a44de6e73a7d3ce3f84b0caca170fbdb9283f153



last-modified: 2021-05-12 22:37:46